#不動産チーフマネージャー/宮田#リノベコラム
2026/02/13
マンション断熱リフォームの効果と費用は?寒さ対策と補助金を解説🔍
冬の朝、布団から出るのが辛いほどの寒さや、窓ガラスをびっしりと覆う結露に悩まされていませんか?「マンションは気密性が高いから暖かいはず」と思われがちですが、実は築年数が経過した物件の多くは断熱性能が不十分です。
この記事では、マンションの寒さを根本から解決する「断熱リフォーム」について、具体的な工法やかかる費用、そして活用すべき補助金制度について解説します。読み終わる頃には、ご自宅を「魔法瓶」のように快適な空間へ変えるための具体的な計画が立てられるようになります。まずは、なぜ今リフォームが必要なのか、その理由から見ていきましょう👍
contents
- マンション断熱リフォームはなぜ必要なのか?
- どのような工法が効果的なのか?
- 費用相場はどれくらいかかるのか?
- 活用できる補助金制度はあるのか?
- 注意すべきデメリットや制約は?
- 施工会社の選び方と進め方は?
- まとめ
マンション断熱リフォームはなぜ必要なのか?
マンションにお住まいの方の多くが、冬場の底冷えや夏の酷暑に悩んでいます。日本の古いマンション、特に1999年(平成11年)に強化された住宅の省エネ基準以前の水準で建てられた物件では、断熱性能が現在の基準と比べて十分でないケースがあります。ここでは、断熱リフォームを行うことで得られる3つの大きなメリットについて解説します📝
結露やカビによる健康被害を防ぐ
最も切実な問題解決となるのが、結露とカビの防止です。暖かい室内の空気が、外気で冷やされた窓や壁に触れることで結露が発生します。これを放置するとカビが繁殖し、ダニの餌となります。その結果、喘息やアレルギー性鼻炎などの健康被害を引き起こす原因となりかねません。断熱リフォームによって壁や窓の表面温度を上げることで、結露の発生メカニズムそのものを断ち切り、家族の健康を守ることができます。
ヒートショックのリスクを軽減する
家の中での急激な温度差は、体に大きな負担をかけます。特に暖かい居室から寒い廊下や脱衣所・浴室へ移動するなど、寒暖差が大きい環境では血圧が変動しやすく、入浴時の事故リスクを高める要因になり得ます。断熱改修(窓の断熱強化や壁・天井の断熱など)と適切な暖房計画を組み合わせることで、住戸内の温度ムラを減らし、温度バリアフリーに近づけることが可能です。とくに高齢者がいるご家庭では、生活動線上の寒い場所(脱衣所・トイレ等)を重点的に対策すると安心です。
参考:冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください! -自宅の浴槽内での不慮の溺水事故が増えています- | 消費者庁
冷暖房効率を上げて光熱費を抑える
断熱性能を高めることは、住まいを「魔法瓶」のような状態にすることに似ています。一度暖めた、あるいは冷やした空気を逃がしにくくなるため、冷暖房機器の効きが劇的に向上します。昨今の電気代高騰を考えると、月々のランニングコストを削減できる点は大きなメリットです。初期費用はかかりますが、長期的な視点で見れば経済的な選択と言えます。
【関連記事】二重窓で夏冬の悩みを解決!賢いリフォーム法
どのような工法が効果的なのか?
一口に断熱リフォームと言っても、その方法は「窓」「壁」「床・天井」など施工箇所によって様々です。マンションの構造や管理規約によって実施できる範囲が異なるため、ご自身の目的に合った工法を選ぶことが重要です。主要な4つの工法について、特徴や効果を整理します✏️
最も手軽で効果が高い内窓の設置
マンションの断熱で特に効きやすいのが窓まわりです。環境省資料では、冬の暖房時に室内から逃げる熱の約58%、夏の冷房時に外から入る熱の約73%が、窓や扉などの「開口部」からとされています。そのため、費用対効果の高い対策として内窓(インナーサッシ)の設置が有力です。既存の窓の内側にもう一つ窓を取り付けて二重窓にすることで、間に空気層ができ、熱の移動を抑えます。内窓は既存サッシ(外側)に触れずに室内側で施工できるため、多くのマンションで検討しやすい方法ですが、管理規約・使用細則により届出や条件がある場合もあるため、事前に管理組合等へ確認しましょう。
参考:環境省「環境白書(平成16年版)」
壁の断熱材施工で根本から改善
角部屋や最上階、1階の住戸などは、外気に接する部位(外壁・天井・床など)が増えやすく、窓対策だけでは寒さ・暑さが残ることがあります。その場合は、窓断熱に加えて天井・床・外壁なども含め、優先順位を付けて断熱改修を検討すると効果的です。壁のリフォームには主に2つの方法があります。一つは既存の壁の内側に木枠を組み、断熱材(グラスウールやスタイロフォームなど)を入れてボードで蓋をする方法です。もう一つは、硬質ウレタンフォームを壁に直接吹き付ける方法です。吹き付け工法は隙間なく施工できるため断熱性が高い反面、専門的な技術が必要となります。
床や天井への施工で全体を包む
1階の住戸で床からの冷気が気になる場合や、最上階で屋根からの熱気が伝わる場合には、床下や天井裏への断熱施工を行います。床の場合は、フローリングの張り替えと同時に遮熱・断熱シートを敷き込んだり、床組の間に断熱材を充填したりします。天井の場合も同様に、天井板を剥がして断熱材を入れます。これらはスケルトンリフォーム(内装を全て解体して行う改修)のタイミングで行うのが最も効率的です。
【関連記事】🔍床リフォームの費用相場は?床材の種類と選び方を解説!後悔しないためのポイントは?
断熱塗装や真空ガラスへの交換
大掛かりな工事をしたくない場合や、窓を二重にしたくない場合の選択肢もあります。一つは既存の窓ガラスを「真空ガラス」や「複層ガラス」に入れ替える方法です。サッシ枠はそのままでガラスのみ交換できる製品もあります。また、壁紙の上から塗るだけで効果が得られる断熱塗料もありますが、これらは内窓や壁断熱材に比べると断熱性能は限定的になる傾向があります。
| 工法 | 特徴 | 効果の大きさ | 施工の難易度 |
| 内窓設置 | 既存窓の内側に新設。防音効果もあり。 | ★★★ | 低(半日〜1日程) |
| 壁断熱(乾式) | 断熱材を詰める。壁が厚くなる。 | ★★☆ | 中(内装工事伴う) |
| 壁断熱(吹付) | 発泡ウレタンを吹付。隙間ができにくい。 | ★★★ | 高(専門業者必須) |
| ガラス交換 | 真空ガラス等へ変更。見た目は変わらない。 | ★★☆ | 低(短時間) |
費用相場はどれくらいかかるのか?
リフォームを検討する上で最も気になるのが費用です。施工範囲や使用する建材のグレードによって金額は大きく変動しますが、ある程度の相場を知っておくことで予算計画が立てやすくなります。ここでは部分的な施工から全体改修まで、ケースごとの概算費用を見ていきます。
窓リフォームにかかる費用の目安
内窓(インナーサッシ)の設置費用は、窓のサイズとガラスの種類(単板、複層、Low-E複層など)、施工条件によって変わります。一般的な掃き出し窓は1箇所あたり工事費込みで約8万〜15万円程度、腰高窓は約5万〜10万円程度が目安です。3LDKのマンションで窓が4〜5箇所ある場合、総額は窓の内訳にもよりますが50万〜80万円前後を想定しておくとよいでしょう。
参考:対象工事の詳細【内窓設置】|先進的窓リノベ2025事業【公式】
壁や床の全体施工にかかる費用
壁や床の断熱工事は、内装の解体と復旧を伴うことが多く、窓リフォームに比べて費用が高くなりやすい工事です。費用は施工範囲(壁一面/部屋全体)、断熱工法、既存下地の状態によって大きく変わります。例えば、壁の一部(壁一面など)の断熱と内装復旧(クロス張替)を行う場合でも、条件により数十万円規模になることがあります。 床についても、床の張替とあわせて断熱材を施工する場合は工法により費用が変動し、見積時には解体後の下地状況による追加費用も見込んでおくと安心です。
フルリノベーション時の断熱費用
中古マンション購入時などに内装を全て解体してスケルトン状態から作り直す場合は、壁・床・天井の断熱や窓の断熱(内窓設置など)を同時に計画すると、施工上の手戻りを減らしやすく効率的です。
ただし費用は、断熱材の性能、施工範囲、窓の数・サイズ、結露対策の仕様、下地の状態などで大きく変動します。国土交通省の実証事例でも、窓・天井・壁・床を含む断熱改修で工事費が数百万円規模となる例があります。断熱は全体予算の中で優先順位を高め、設計段階から見積条件を揃えて比較するのがおすすめです。
参考:国土交通省「ご自宅の中でよく使う生活空間から優先して断熱改修しませんか?」
活用できる補助金制度はあるのか?
国や自治体は脱炭素社会の実現に向けて、住宅の省エネ化を強力に推進しています。そのため、断熱リフォームには手厚い補助金が用意されており、これを使わない手はありません。制度の内容は年度によって変わりますが、代表的なものを紹介します。
国の省エネリフォーム支援事業を活用する
環境省・国土交通省・経済産業省が連携して実施する「住宅省エネキャンペーン」などの大型補助金事業が注目されています。特に窓の断熱改修に特化した「先進的窓リノベ事業」では、窓改修に関する費用の1/2相当等が定額で補助される仕組みが示されています。また、リフォーム向けには「子育てグリーン住宅支援事業」など複数の制度があり、工事内容に応じて活用可否が変わります。これらは予算上限に達し次第、受付終了となるため、早めに事業者と申請計画を立てることが重要です。
参考:環境省・国土交通省・経済産業省「住宅省エネ2025キャンペーン」
自治体独自の助成金制度を確認する
国だけでなく、お住まいの都道府県や市区町村が独自の助成金を用意している場合があります。例えば東京都では「既存住宅における省エネ改修促進事業」として、窓やドアの断熱改修に対して助成を行っています。国の補助金と併用できる場合とできない場合があるため、リフォーム会社や自治体の窓口で最新情報を確認することが大切です。
参考:東京都(クール・ネット東京)「既存住宅における省エネ改修促進事業(令和7年度)」
注意すべきデメリットや制約は?
メリットの多い断熱リフォームですが、マンション特有の構造やルールにより、いくつかの制約やデメリットが存在します。契約後に「こんなはずではなかった」と後悔しないよう、事前に以下の点を確認しておきましょう。
管理規約による共有部分の制限
マンションには個人の所有区分である「専有部分」と、マンション全体で管理する「共用部分」があります。一般に、窓(窓枠・窓ガラス)や玄関ドアなどの開口部は、共用部分(住戸ごとの専用使用が認められる部分)として扱われることが多く、交換・改造には管理規約に基づく手続きや管理組合の承認が必要です。このため、外観や共用部に影響しにくい範囲として、専有部分の内側で完結する「内窓」等の対策が選ばれることがあります。
室内が数センチ狭くなる可能性
壁の内側に断熱材を追加する場合、施工方法や断熱材の厚みに応じて壁が室内側に出てくるため、室内寸法が小さくなることがあります(いわゆる「ふかし」と呼ばれるもの)。 どの程度狭くなるかは、断熱材・下地・仕上げ(石膏ボード等)の構成で変わるため、施工前に図面や現地寸法で確認し、家具配置や廊下幅・建具の取り合いに支障がないかシミュレーションしておくことが重要です(外壁内張断熱工法など、室内側で断熱改修を行う方法がある)。
換気計画の変更が必要になるケース
断熱リフォームを行って気密性が高まると、隙間風がなくなる一方で、自然換気がされにくくなります。空気が滞留すると、かえって結露の原因になったり、シックハウス症候群のリスクが高まったりすることがあります。そのため、24時間換気システムの給気口を適切に設置する、あるいは換気扇の能力を見直すなど、断熱性能の向上とセットで「計画的な換気」を考える必要があります。
施工会社の選び方と進め方は?
断熱リフォームの成功は、会社選びにかかっていると言っても過言ではありません。断熱工事は、見えない部分の施工精度が性能に直結するため、一般的な内装リフォームとは異なる専門知識が求められます。
断熱施工の実績が豊富な会社を選ぶ
リフォーム会社ならどこでも良いわけではありません。「断熱リノベーション」や「省エネ改修」の実績が多い会社を選びましょう。実績のある会社は、マンションごとの特性を理解しており、適切な断熱材の選定や、結露を防ぐための防湿施工のノウハウを持っています。ウェブサイトの施工事例を見て、断熱に関する具体的な記述があるかを確認してください。
現地調査で断熱状況を確認してもらう
見積もりを依頼する際は、必ず現地調査を行ってもらいましょう。サーモグラフィカメラなどを使って現状の壁面温度や熱の逃げ場所を可視化してくれる会社であれば信頼できます。「なぜ寒いのか」の原因を特定し、窓だけで良いのか、壁までやる必要があるのか、根拠に基づいた提案をしてくれる担当者を見つけることが、満足のいくリフォームへの第一歩です。
まとめ
この記事の要点をまとめます。
- マンションの寒さ対策は「内窓設置」が最も手軽で効果的、根本解決なら「壁断熱」も検討する
- 費用相場は窓全体で50〜80万円程度だが、国の補助金制度を活用すれば大幅なコストダウンが可能
- 施工により部屋が若干狭くなる点や、管理規約による共用部分の制限には事前の確認が必要
断熱リフォームは、単に部屋を暖かくするだけでなく、家族の健康を守り、将来的な光熱費も削減できる「未来への投資」です。まずは信頼できる施工会社に現地調査を依頼し、あなたの住まいに最適なプランを見つけることから始めてみてください😊
当記事の中の人
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不動産チーフマネージャー
宮田 一馬
宅地建物取引士/空き家マイスター
リノベーションコーディネーター
自己紹介 ——
大手不動産仲介会社で培った経験を活かして、皆様の不動産購入・売却をお手伝いいたします。
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