#設計デザイン/林#リノベコラム
2025/10/18
【2025年版】キッチンリノベーションの成功事例と費用相場|失敗しない進め方と節約術
こんにちは!設計の林です。🌱
毎日使うキッチンだからこそ、好みのデザインやライフスタイルに合った設備で整えておきたいですよね。キッチン周りのみのリノベーションをするだけでも生活の質はグッと上昇します。
「毎日の料理がもっと楽しく、動線はもっとスムーズに。」そんな理想を形にするのがキッチンリノベです。今回は、そんなキッチンリノベーションにフォーカスして気を付けるべきポイントやコツ、費用の考え方・節約のコツまでをコンパクトにご案内します。😊
contents
キッチンリノベーションの基礎知識
キッチンリノベは、古い設備の交換にとどまらず、レイアウト・配管/配線・収納を一体で見直し、家事動線と快適性を“再設計”することです。基本は「取り出す→洗う→切る→加熱→配膳」の流れを逆走させない配置。作業台は奥行650〜700mm、通路幅は1000mm前後が目安で二人作業も快適に。将来の食洗機や家電追加を見据え、専用回路や空配管を先行すると後工事費を抑えられます。まずは不満を洗い出し、重要度を三段階で整理しましょう😊
キッチンリノベーションとは?
キッチンの位置・形・収納や配管まで含めて住まい全体の使い勝手を高める「再設計」です。古い設備の交換だけでなく、作業動線・家事シェア・回遊性など暮らしの課題から逆算してプランします。下の図のように「動く量」を減らす発想が必要です!

さらに、ゴミ分別置場・家電置場(電子レンジ/炊飯器/食洗機)を回遊動線に沿って配置し、将来の機器追加を見越して“隠れインフラ”(コンセント/給排水の予備)を仕込むと、後悔しにくくなります!
リノベーションとリフォームの違い
・リフォーム=原状回復(扉や天板の交換、表層の補修)
・リノベ=用途や価値の再定義(壁移設・対面化・配管移設・断熱強化)
違いは「構造・設備まで踏み込むか」。水回りのみの一般的な更新では建築確認は原則不要ですが、主要構造部に及ぶ大規模改修は確認対象になることがあります。判断に迷う場合は設計者へ確認をが必要です。
参考:国交省のリフォームと建築確認の解説。国土交通省+1
初めてのキッチンリノベーションの流れ
①不満の棚卸し(“片付かない/遠い/暗い/寒い”を言語化)→②実測(天井高・梁/窓/配管・分電盤容量)→③概算見積→④基本プラン決定→⑤詳細設計(電気・ガス・給排水・収納寸法・仕上げ)→⑥最終見積→⑦契約→⑧着工→⑨引渡し。進行管理は下の“決定表”で可視化すると迷子になりません。
効率的なプランニングのポイント
“最短手数と最少歩数”を優先。例えば直線動線(冷蔵庫→シンク→加熱)は二人並行作業に強く、コの字/IH前下地補強は吊り収納や壁付け器具が安定します。回遊動線を確保しつつ、ごみ置き場・資源ストックを冷蔵庫近辺へ、家電カウンターは蒸気・熱対策で耐水・耐熱素材に。食洗機・浄水・ディスポーザーの将来配管や、分電盤の空き回路も事前チェックしておくと後工事がラクです。
依頼する前に知っておくべき法律
電気は電気工事士の範囲、ガス接続は有資格者の監督が原則。軽微な電気作業に該当する範囲でも要件があります。構造に触れる大規模改修は建築確認が必要な場合があるため、設計段階で適法性確認を。詳しくは以下を参照してください。
・国交省「リフォームと建築確認のポイント」
・経産省「電気工事士等資格が不要な軽微な工事」
・JIA「ガス可とう管接続工事監督者」jia-page.or.jp+3国土交通省+3経済産業省+3
キッチンリノベーションの費用の目安
費用は〈本体工事〉+〈付帯工事(電気・ガス・給排水・内装)〉+〈諸経費(設計・管理・養生・処分)〉が基本構成です。レイアウト変更や配管移設は増額要因、既存位置を活かすと抑制に有効。家具家電・仮設キッチンは別枠で計上し、予備費は総額の5~10%を確保しましょう。見積は仕様×数量×位置で比較し、同条件で2~3社相見積りが安心。補助金・減税の適用可否も事前確認を😊
リノベーションの予算の立て方
総額は本体工事費(解体・下地・仕上げ・設備)+付帯工事費(電気/ガス/給排水/内装/搬入)+諸経費(設計・管理・申請・仮設/養生・廃材処分)。別枠で家具家電と予備費5〜10%を確保すると安心です。省エネ・バリアフリーを含む場合は税額控除等の対象になり得ます(期間や要件あり/国税庁)。まずは“やりたい順”に優先順位をつけ、金額が大きい順に減額検討するとブレません。国税庁+1
コストを抑えるためのアイデア
①レイアウトを固定し配管移設を最小化 ②標準サイズ・既製部材の活用で特注を回避 ③扉材グレード調整(機器は中位×施工品質に投資) ④同時工事の束ね発注で養生・搬入を一本化 ⑤繁忙期回避で見積りの選択肢拡大。視界に入る「天板/壁面/照明」へ集中的に投資し、見えない部分は標準仕様で。将来的な家電追加を見越し、先行配線・空配管を通しておくと、後からの出費を抑えられます。
予算オーバーを防ぐためのアドバイス
見積書の“仕様×数量×位置”を突合しましょう。増額になりやすいのは①専用回路増設②下地補強③予想外の配管老朽④造作の寸法変更。下のチェックリストを使い、打合せごとに「決めた/保留」を更新するのがコツ。
□ 食洗機(幅/型式) □ 専用回路(20A) □ 給排水分岐
□ 下地補強(吊戸/棚) □ 壁パネル/タイル(㎡) □ 間接照明
また、訪問勧誘で不安を煽る提案には注意し、クーリング・オフの可否や手続を事前確認しましょう(消費者庁)。内閣府+1
費用に含まれるものと含まれないもの
含まれる例:解体・搬出、設備機器本体、配管接続、電気・ガス工事、下地・内装、養生・清掃、現場管理。含まれない例:冷蔵庫など家電、可動家具、カーテン、仮設キッチン、引越し・保管費、長期メンテ契約。見積時に「含む/含まない」を表で明示しましょう。
項目 | 備考 |
機器搬入費 | 階段手上げ/クレーン有無 |
既設処分 | ㎥計算/台数計算の違い |
養生費 | 共用部/戸建てで差 |
DIYとプロに依頼する場合の費用比較
DIYは材料費を抑えやすい一方、電気・ガス・給排水は法令と安全面からプロ必須。プロ依頼は設計整合・保証・税制申請の書類整備で有利です。軽微な電気作業の範囲やガス接続の監督者要件は、経産省/JIAの資料で事前確認を。経済産業省+2経済産業省+2
人気のキッチンリノベーション事例
キッチンリノベ事例-その①
『ホテルライクなキッチンで、特別な家事時間に』





キッチンリノベ事例-その②
『明るい対面キッチンで、家族との繋がりを』



モダンスタイルのキッチン
直線的なフォルムと余白を活かしたモダンは、日々の家事がすっきり整う人気スタイルです。ハンドルレスの扉、マット質感の天板、ライン照明で影を減らすと作業性が上がります。家電はビルトインで面をそろえ、配線はカウンター背面に逃がして視界ノイズを削減。色は「黒・グレー・木目」の3色以内が基本。下図のように作業三角形を短く保ち、動線を最小化するのがコツです😊

カントリースタイルのキッチン
温かみ重視なら、無垢材×タイル×真鍮パーツのカントリー。扉は框(かまち)型で陰影をつけ、取手は丸みのあるノブを。天板はタイルや集成材にオイル仕上げを合わせ、飾り棚で“見せる収納”を楽しみます。注意はメンテ性。油はねが多い壁面はタイル+撥水目地やメラミンパネルを選ぶとお手入れが簡単。配色はミルクホワイト+淡木目+差し色(セージ/ネイビー)で統一すると上品にまとまります🍀
コンパクトなスペースを活かしたリノベーション
狭い=不便ではありません。奥行を650→600mmに抑え、通路幅900mmを確保するとすれ違いが楽に。吊戸は手前に引き出せる昇降ラックを使い、足元にはフルスライドレールで“かがまず”取り出せる収納を。家電は縦積み(電子レンジ上に炊飯器・電気ポット)で“面積を高さへ”。
工夫 | 効果 |
折れ戸→引き戸 | 開閉干渉を解消 |
一体型シンク | 継ぎ目汚れ減 |
壁付I型 | 回遊最短動線 |
アイランドキッチンを取り入れた事例
家族と向き合える人気レイアウト。通路幅1,000〜1,100mmを基準に、背面収納との距離を1,200mm前後確保すると二人作業でも渋滞しません。コンロを島側に置く場合は高性能レンジフードと天井補強を計画し、油はね対策に低めの段差カウンター(+10〜15cm)やガラスパーテーションを。配膳導線を短くするために、ダイニング側へカトラリー引き出しを設けると“回り込みゼロ”で片づけが進みます🍽️

ビフォーアフターで見る成功例
Before: 壁付I型/作業スペース650mm/コンセント不足/分別ごみ置場なし

After: 対面ペニンシュラ+背面家電カウンター/作業スペース900mm/専用回路増設×2/ごみ置場を冷蔵庫隣へ。

結果、移動歩数が約30%減、配膳と片付けの往復が半減。可視化すると家事時間短縮の効果が腹落ちします。
キッチンリノベーションの成功のコツ
キッチンリノベーションをする際に気を付けたいコツをプランに落し込むことが大切です。失敗しないリノベーションは、どのメーカーを使うか?どんな色にするか?だけでは決まりません。様々な観点から、心地の良いキッチンライフを構成することが大切です🛠️
使いやすさを考慮したレイアウト
基本は“取り出す→洗う→切る→加熱→盛付”が一方向に進む配置。冷蔵庫は入口側、シンクは中央、加熱機器は配膳側がセオリーです。家族が通る動線と交差しないよう。
二人作業なら作業面を1800mm以上、配膳カウンターは450mm奥行を目安に。小型ワゴンで“第2作業台”を足すとピーク時もスムーズです。
収納力を高める工夫
“近い・浅い・見える”が鉄則。よく使う道具は腰高引き出し上段、重い鍋は下段に。コンロ下はフライパン縦置き、シンク下はボトル+布巾ゾーンを分けると迷いません。背面は家電+食器+パントリーを縦3分割し、乾物は透明容器で体積管理。
ゾーン | 目安 |
日常食器 | 目〜胸の高さ |
鍋・家電 | 腰〜膝 |
非日常品 | 吊戸上段 |
→ラベル化と“1マス1カテゴリ”が散らかり防止に効きます📦
素材選びのポイント
ワークトップは人工大理石(温かい質感)かステンレス(耐久・衛生)、壁はホーロー/不燃化粧板/大判タイルで掃除性を確保。床はフロアタイル/耐水フローリングが扱いやすいです。木口やコーキングの止水処理、IH前の不燃・耐熱は必須。見た目だけでなく“日々の拭き取り回数”を想像し、油・水・熱に強い面材を優先すると満足度が長持ちします✨
色合いとデザインの統一感
色は「ベース(60)・メイン(30)・アクセント(10)」の60-30-10で管理。
ベース:壁/天井(明るい白〜グレージュ)
メイン:扉/床(木目orグレー)
差し色:取手/小物/一部タイル
金物色は“シルバーorブラックor真鍮”のどれか1系統で統一。照明は面+手元+アクセントの三層に分け、演色性Ra90前後のLEDを選ぶと料理の色が美しく見えます。器・家電の色まで含めて“面の整合”を意識しましょう。
動線を意識した配置
「作る人」と「通る人」を分離。配膳導線を短くするため、ダイニング寄りに盛付スペースを設置。冷蔵庫は入口側に寄せ、買い物帰りの動線を最短化。ごみ置場は冷蔵庫横がベストで、調理中の“捨て→戻る”が一直線に。
玄関→パントリー→冷蔵庫→調理台→配膳→食卓
(袋の開封〜保管〜調理が逆流しない)
踏む回数が多い場所ほど、耐久素材&段差ゼロにして疲労を軽減します。
キッチンリノベーション後のメンテナンス
長く美しくお使いいただくコツは、「毎日30秒の拭き取り」と「月1回の分解洗い」でございます。天板は薄めた中性洗剤で、油はねはぬるま湯で浮かせてから拭き上げ。レンジフードは整流板→フィルターの順に洗浄、食洗機は残菜除去→空運転で乾燥。シンクは使用後に水滴ゼロを意識し水垢を予防してください。水栓まわりのコーキングや扉の建付けは半年〜1年で点検し、異音・水漏れ・臭いがあれば写真と時刻を記録のうえ施工会社へご相談を。小さな手入れが修繕費の抑制に直結いたします😊
日常的なお手入れ方法
“使ったら拭く”を30秒ルールで習慣化。天板は中性洗剤を薄めたクロス、油はねはキッチンペーパー+温水で浮かせてから拭き上げると時短です。レンジフードは整流板→フィルターの順に週1軽拭き、月1で外してぬるま湯洗い。シンクは水切り後にマイクロファイバーで水滴ゼロを目標にすると水垢が蓄積しません。床は調理後にドライモップ→必要時ウェットでOK✨
設備の寿命を延ばすためのヒント
食洗機は庫内の残菜除去→空運転で乾燥、IHは焦げ付きゼロ運用で寿命が伸びます。混合水栓はカートリッジ交換を定期化、浄水器はろ材交換時期を冷蔵庫にメモ。木口やコーキングの欠け・剥離を見つけたら早めに補修し、浸水を防止しましょう。小さなケアが後の大規模修繕を遠ざけます!
設備 | 目安 |
食洗機フィルター | 週1洗浄 |
レンジフード | 月1分解洗い |
コーキング | 5〜10年点検 |
トラブルが起きたときの対応法
排水の流れが悪い→ワントラップを外し、ヘアキャッチャーと封水部を洗浄。IHが点かない→ブレーカーとチャイルドロックを確認。水栓のポタ漏れ→カートリッジ型なら品番を控えて交換。
初期確認フロー:
1) 電源/ブレーカー
2) 取扱説明書のエラーコード
3) 清掃/消耗品交換
→ 解決しなければ施工会社へ
写真と発生時刻、音・臭いの有無をメモし、連絡時に共有すると診断が速くなります📸
定期点検の重要性と方法
完成後3ヶ月・1年・以後は年1回を目安に“見るだけ点検”を。チェック項目は①コーキング割れ②扉の建付け③配管滲み④レンジフード異音⑤コンセントの緩み。
簡易点検で異常を早期発見し、必要ならプロ点検を手配しましょう!
項目 | 観察ポイント |
扉丁番 | 開閉時の擦れ/傾き |
配管 | 扉内の湿り/臭気 |
電気 | 焦げ跡/発熱 |
リノベーション保証サービスの活用方法
工事保証(例:1〜2年の瑕疵補修)と機器保証(メーカー保証+延長)は範囲が異なります。契約時に保証の対象/期間/免責を明文化し、納品書・図面・型式をひとまとめに保管。延長保証は高価機器(食洗機・レンジフード・冷蔵庫)から優先すると費用対効果が高めです。連絡先カードを冷蔵庫脇に貼っておけば、万一の際も家族が迷いません📇
まとめ
キッチンリノベの成功は、①一方向の家事動線 ②“近い・浅い・見える”収納③掃除しやすい素材 ④色と金物の統一 ⑤完成後の小まめなメンテに尽きます。計画段階で“やりたい順”と予算を見える化し、図・表で意思決定を共有すると後戻りが激減。完成後は30秒拭き取りと月1分解洗いで美観と衛生をキープ。今日のメモから、理想のキッチンづくりを一歩進めていきましょう✨
以上、林でした🎵
当記事の中の人

設計・デザイン担当
林 真凜
2級建築士/リノベーションコーディネーター
自己紹介 ——
設計としてお客様の理想をカタチにします。
とびきりのワクワクを、一緒に探しに行きましょう!✨
好きな食べ物 ——
・ひじき
・味仙今池店
趣味 ——
・野球観戦(中日ドラゴンズ🐲)
・愛車でドライブ🚗
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