#設計デザイン林
2025/10/03
中古マンションのリノベーションで後悔しないために!よくある失敗例と対策を解説
こんにちは!設計の林です。🌱
理想の住まいを求めて、中古マンションのリノベーションを検討する方が増えています。新築よりも費用を抑えつつ、自分好みの空間を実現できる魅力的な選択肢ですが、計画の進め方によっては「こんなはずではなかった」と後悔につながるケースも少なくありません。
この記事では、中古マンションのリノベーションでよくある後悔のパターンを解説し、失敗を避けるための具体的なポイントをご紹介します!
contents
- 中古マンションのリノベーションでよくある後悔
- 後悔しないための物件選びのポイント
- 費用で後悔しないための資金計画
- 間取りと設計で後悔しないための注意点
- 信頼できるリノベーション会社の選び方
- まとめ:後悔しないリノベーションで理想の住まいを
中古マンションのリノベーションでよくある後悔
中古マンションのリノベーションにおける後悔は、主に「費用」「物件」「暮らし」「業者」の4つの側面から生じます。
まずは、どのような後悔が多いのか、具体的な事例を見ていきましょう!
【費用面】予算オーバーで後悔する
最も多い後悔が、費用に関するものです。当初の予算を大幅に超えてしまい、資金計画が狂ってしまうケースが後を絶ちません。
例えば、解体後に壁の内部や床下の劣化が発覚し、想定外の補修工事が必要になることがあります。 また、デザインにこだわるあまり、高価な設備や建材を選びすぎてしまい、気づけば新築マンションが買えるほどの金額になっていた、ということもあります。
費用オーバーの主な原因 | 具体例 |
想定外の追加工事 | 解体後の配管の腐食、断熱材の不足、構造体の補修 |
こだわりの追求 | ハイグレードなキッチン設備、輸入タイル、造作家具 |
諸経費の見落とし | 仮住まい費用、引っ越し代、各種税金、登記費用 |
【物件面】希望のリノベーションができない
購入した中古マンションの構造や規約が原因で、思い描いていたリノベーションが実現できないという後悔も多く聞かれます。マンションは戸建てと違い、共用部分と専有部分に分かれており、専有部分であっても自由に工事できない場合があります。
特に、壁を取り払って広いリビングを作りたかったのに、その壁が建物を支える「構造壁」で撤去できなかったり、管理規約で床材の遮音等級が厳しく定められていて、無垢フローリングが使えなかったりするケースです。😭
【関連記事】リノベ向きのマンション構造とは
【暮らし面】住んでみたら不便だった
デザイン性を優先するあまり、実際の生活における使い勝手を見落として後悔するパターンです。おしゃれな間取りにしたけれど、生活動線が悪く家事がしにくい、収納スペースが足りずに物があふれてしまう、といった失敗が挙げられます。
また、コンセントの位置や数が足りず、延長コードだらけになってしまう、といった細かな設計ミスも、日々のストレスにつながります。築年数が古い物件では、断熱性が低く、冬は寒く夏は暑い、結露が発生しやすいといった問題も起こりがちです。
【関連記事】中古マンションの築年数は何年までが限界?購入前に知るべき7つのポイント
【業者面】施工品質や対応に不満が残る
リノベーションの成否は、依頼する会社の選定にかかっていると言っても過言ではありません。
しかし、会社選びに失敗し、施工品質や担当者の対応に不満が残るケースも少なくありません。完成してみたらイメージと違った、工事が雑で仕上げが汚い、といった施工品質の問題や、工期が遅延する、担当者とのコミュニケーションがうまくいかない、といったトラブルが後悔の原因となります。
後悔しないための物件選びのポイント
リノベーションで後悔しないためには、工事以前の「物件選び」が極めて重要です。
ここでは、リノベーションを前提とした中古マンション選びで、必ずチェックすべきポイントを解説します。
「新耐震基準」に適合しているか確認する
建物の安全性に直結する最も重要なポイントが耐震基準です。日本の耐震基準は、1981年6月1日に大きく改正されました。これ以降の基準を「新耐震基準」と呼び、震度6強〜7程度の大規模地震でも倒壊しないことが求められています。 物件を選ぶ際は、建築確認済証の日付が1981年6月1日以降であるかを確認することが、安心して暮らすための第一歩です。
管理規約でリノベーションの制限を確認する
マンションには、住民が快適に暮らすためのルールである「管理規約」が定められています。リノベーション工事に関する項目も含まれており、事前に内容を把握しておく必要があります。特に以下の項目は、希望のリノベーションができるかを左右するため、必ず確認しましょう。
確認すべき管理規約の項目 | 制限される可能性のある工事内容 |
床材の規定 | フローリングの遮音等級が指定され、無垢材などが使えない場合がある |
水回りの移動 | 配管の都合上、キッチンや浴室、トイレの位置変更が制限されることがある |
玄関ドア・窓サッシ | 共用部分にあたるため、原則として交換や変更はできない |
電気・ガス容量 | マンション全体で容量の上限が決まっており、IHクッキングヒーターなどが導入できないことがある |
修繕積立金と長期修繕計画を把握する
中古マンションを購入すると、住宅ローンとは別に毎月「管理費」と「修繕積立金」を支払う必要があります。特に修繕積立金は、将来行われる大規模修繕工事のために積み立てられる重要なお金です。
購入前に「長期修繕計画」を確認し、計画が適切か、積立金が不足していないかをチェックしましょう。 積立金が安い物件は魅力的に見えますが、将来的に大幅な値上げや、修繕時に一時金が徴収されるリスクがあります。
構造(ラーメン構造・壁式構造)を理解する
マンションの構造には主に「ラーメン構造」と「壁式構造」の2種類があり、どちらの構造かによって間取り変更の自由度が大きく異なります。
ラーメン構造は柱と梁で建物を支えるため、室内の壁を撤去しやすく、間取りの自由度が高いのが特徴です。
一方、壁式構造は壁で建物を支えるため、室内の壁が構造壁となっている場合が多く、撤去できない壁があるため間取り変更に制限があります。
費用で後悔しないための資金計画
リノベーションの総費用は「物件購入費+リノベーション費用+諸費用」で構成されます。予算オーバーで後悔しないためには、計画初期段階での正確な資金計画が不可欠です。
【関連記事】マンション購入における初期費用~資金計画におけるポイント!
物件購入費とリノベ費用のバランスを考える
「物件価格が安いから」という理由だけで決めてしまうと、リノベーションに想定以上の費用がかかり、結果的に総額が高くなってしまうことがあります。
逆に、物件にお金をかけすぎて、リノベーションに回す予算がなくなってしまうのも本末転倒です。まずは総予算を明確にし、その中で物件とリノベーションの費用配分をバランス良く考えることが重要です。
見えない部分の追加工事費用を想定する
中古マンションのリノベーションでは、壁や床を解体して初めてわかる不具合があります。特に築年数が古い物件では、給排水管の劣化や断熱材の不足、下地の腐食などが見つかる可能性が高くなります。
こうした見えない部分の補修費用として、リノベーション費用の10%〜20%を「予備費」として確保しておくと、万が一の事態にも慌てず対応できます。
諸費用や税金を見込んでおく
物件購入やリノベーションには、本体価格以外にも様々な諸費用や税金が発生します。
これらの費用を見落としていると、後から資金繰りに困ることになります。計画段階でしっかりとリストアップし、予算に組み込んでおきましょう!💰
諸費用の種類 | 内容 |
購入時 | 仲介手数料、印紙税、登録免許税、不動産取得税、火災保険料など |
リノベーション時 | 設計料、建築確認申請費用(必要な場合)、仮住まい費用、引っ越し代など |
購入後 | 固定資産税、都市計画税、管理費、修繕積立金 |
住宅ローンとリフォームローンを検討する
中古マンション購入とリノベーションの費用は、多くの場合ローンを利用することになります。選択肢としては、住宅ローンとリフォームローンを別々に組む方法と、リノベーション費用も住宅ローンに組み込める「一体型ローン」を利用する方法があります。
一体型ローンは金利が低く、返済期間を長く設定できるメリットがありますが、取り扱う金融機関が限られるため、早めに情報収集を始めましょう。
間取りと設計で後悔しないための注意点
せっかくリノベーションをしても、暮らし始めてから不便を感じては意味がありません。ここでは、長く快適に暮らすための間取りと設計のポイントを解説します!💡
将来のライフスタイルの変化を考慮する
現在の暮らしやすさだけでなく、5年後、10年後のライフスタイルの変化を見据えた間取りにすることが大切です。
例えば、子供の成長に合わせて部屋を仕切れるようにしたり、将来的に介護が必要になった場合を考えて、廊下の幅を広く取ったり、バリアフリーにしておくといった配慮です。柔軟に変化に対応できる間取りにしておくことで、長く住み続けることができます。
生活動線と収納計画を具体的にする
毎日の暮らしをスムーズにするためには、家事動線や生活動線を意識した間取りが重要です。キッチンから洗面所、バルコニーへの動線が短くまとまっていると、家事の効率が格段に上がります。
また、収納は「量」だけでなく「場所」も重要です。どこに何を収納するのかを具体的にシミュレーションし、使う場所の近くに適した収納を設ける「適材適所」の収納計画を立てましょう。
断熱性や防音性など性能面も重視する
デザインばかりに目が行きがちですが、住宅の基本的な性能を向上させることも忘れてはいけません。特に古いマンションでは断熱性が低いことが多く、窓を二重サッシにしたり、壁や床に断熱材を追加したりすることで、光熱費の削減と快適な室内環境を実現できます。
また、上下階や隣戸への音の配慮も重要です。床材の遮音性能を高めるなど、防音対策をしっかりと行いましょう。
コンセントや照明の配置を細かく決める
意外と後悔が多いのが、コンセントやスイッチ、照明の配置です。家具のレイアウトを具体的に考え、どこでどの家電を使うかをシミュレーションしながら、コンセントの位置と数を決めましょう。
照明計画も、部屋全体の明るさを確保するだけでなく、食事や読書、リラックスする時間など、シーンに合わせた光を演出できるように多灯分散型の照明を取り入れると、暮らしの質が向上します。
信頼できるリノベーション会社の選び方
リノベーションのパートナーとなる会社選びは、成功を左右する最も重要な要素の一つです。以下のポイントを参考に、信頼できる会社を見つけましょう。
実績や得意なデザインを確認する
リノベーション会社のウェブサイトなどで、過去の施工事例を確認しましょう。自分が思い描くイメージに近い事例が豊富にある会社は、理想を形にしてくれる可能性が高いです。
デザインの好みだけでなく、中古マンションのリノベーション実績が豊富かどうかも重要なチェックポイントです。
担当者との相性や提案力を見極める
リノベーションは担当者と二人三脚で進めていくため、コミュニケーションがスムーズに取れるか、こちらの要望を親身に聞いてくれるか、といった相性は非常に重要です。
また、こちらの要望をそのまま形にするだけでなく、プロの視点からより良い暮らしを実現するための提案をしてくれるかどうかも、良い会社を見極めるポイントになります。💡
見積もりの内訳が明確か比較する
複数の会社から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
その際、単に総額の安さだけで判断するのではなく、「一式」といった曖昧な記載がなく、工事内容や建材、設備の単価などが詳細に記載されているかを確認しましょう。 内訳が明確な見積もりを提示してくれる会社は、信頼性が高いと言えます。
アフターサービスや保証内容を確認する
工事が完了したら終わり、ではありません。引き渡し後に不具合が発生した場合に、どのような保証があり、どのように対応してくれるのか、アフターサービスの内容を契約前に必ず確認しましょう。保証期間や範囲が書面で明確にされている会社を選ぶと安心です。
まとめ:後悔しないリノベーションで理想の住まいを
中古マンションのリノベーションは、情報収集と計画をしっかりと行うことで、後悔するリスクを大幅に減らすことができます。
費用、物件、設計、業者選びという各ステップで、今回ご紹介したポイントを一つひとつ確認しながら進めることが成功への近道です。信頼できるパートナーを見つけ、あなただけの理想の住まいを実現してください!💝
以上、林でした🎵
当記事の中の人

設計・デザイン担当
林 真凜
2級建築士/リノベーションコーディネーター
自己紹介 ——
設計としてお客様の理想をカタチにします。
とびきりのワクワクを、一緒に探しに行きましょう!✨
好きな食べ物 ——
・ひじき
・味仙今池店
趣味 ——
・野球観戦(中日ドラゴンズ🐲)
・愛車でドライブ🚗
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